我が国では、いつ頃入ってきたのでしょうか。
たとえば足利時代にポルトガルの宣教師がコーヒーを持ってきたと言う説、また徳川家光の時代の通訳はコーヒ−を見聞していただろうと言う説などがあります。
日本人が珈琲を最初に飲んだ体験記としては、文永2年(1804年)太田南畝が長崎に遊学した際の見聞録に「紅毛船にてカウヒイというものを飲む。
豆を黒く炒りて粉にし、白糖を和したものなり。焦げ臭くて味ふるに堪えず」とあります。
文献としては寛保3年(1743年)の、「紅毛本草」にコウヒイ(古闘比似)は胃疾を主りて心火を平均にし、動悸を鎮め腸脾を開き食を進め経水を順にす。
子宮の病に用いて功あり。能く頭脳の冷疾を治し、気を壮にし心を悦にし・・・・」という薬功について記述があります。
商業ベースで輸入されたのは農林省の資料では明治10年(1877年)に初めてコーヒーが輸入されたとの統計があるそうです。
一般のひとに手の届く飲み物になったのは明治維新以降でした。1888年東京下谷の西黒門町(現在の台東区)に洋行帰りの鄭永慶が開いた「可否茶館」が我が国最初の喫茶店として有名です。
明治末期には「カフェ・パウリスタ」「メイゾン・鳩ノ巣」「カフェ・プランタン」などが次ぐ次ぐに誕生しエリートや文豪たちが集まりました。
昭和初期には海外への出稼ぎもはじまりコーヒーを飲用し一般的に広がり消費量は増大して、1937年(昭和12年)コーヒー黄金時代を迎えます。
しかし、第二次世界大戦中はコーヒーの輸入は途絶えましたので、本格的な日本のコーヒーの歴史は貿易が再開した昭和25年(1950年)から始まったと言えるでしょう。 |
1804
日本人初めての飲用体験記
焦げ臭くて味ふるに堪ず
蜀山人
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コーヒーの栽培はコーヒーベルトと呼ばれる赤道を挟んで北緯25度から南緯25度までの間の国で生産されます。熱帯、亜熱帯地方の高温多湿の気候で、日照りと年間降雨量が1300mm〜2500mm、平均気温は
15℃〜25℃が必要とされています。
標高は高いほど気温が低く豆がゆっくりと熟すため、暑い国の涼しい高地が良質のコーヒー豆の栽培に最適です。
ただし、2500mが限界と言われています。
コーヒー豆は主にこの地帯の約60ケ国で生産されており、生産地別では南米、中米、および西インド諸島アジア、
アフリカ、アラビア、南太平洋、オセアニアに大きく広がっています。
生産の割合は第1位がブラジル(約30%)、第2位のコロンビア(10%)を中心に中南米で世界全体量の6割を占め、次にアフリカ、アラビアが約3割、残り1割をアジア各国が占めています。
近年はベトナムがかなりの生産量を占めてきました。
★ブラジル
世界の珈琲生産量の30%を占めています。熱帯雨林や熱帯性高原が多く厳密な
伝統的製法で精選処理したコーヒー豆の生産が主流です。
★メキシコ
アラビカ種では第3位のコーヒー生産国。海に面した地形が多く栽培に適しており、
酸味が強い中南米産の中でも飲みやすい味が主流です。
★コロンビア
コンディジェラ山の中腹910〜1500mの火山地帯が主な産地で、約15万の農家があり
他国と違って自然災害が少ない産地です。
★グァテマラ
多くが山脈の斜面で栽培され、豊かな降雨量、肥沃な火山灰土壌など自然の恵みを
受けて世界有数の高品質と生産量を誇っています。
★コスタリカ
カリブ海を望む東部の斜面と中部高原内陸の高地で栽培されています。
★キューバ
シェラマエストラ山脈が連なっている斜面で栽培されています。有名なクリスタル
マウンテンはキューバが誇る大形高級豆が有馬wす。
★インドネシア
コーヒー生産量第3位の国。ロブスター種が主流でアラビカ種はジャワ島スマトラ島で
生産されています・
★イエメン
アラビカ半島を南北に走る高原地帯がコーヒーの栽培に適し、アラビカ種の名称発
祥地でもあり、モカコーヒー発祥の地でもあります。
★エチオピア
自然林方式や大規模農法など異なった栽培方式で栽培されています。
優れて酸味が高く評価され支持されています。
★タンザニア
巨峰キリマンジャロを中心とした山岳高原地帯で栽培されています。粒の形状、酸味
香りすべてに置いて最高級品です。
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珈琲の三原種(主要品種)
コーヒーはアカネ科の常緑樹です。
珈琲の品種には100種類以上あります。栽培されている品種は、アラビカ種・ロブスター種・リベリカ種の三原種です。
商業栽培には高い生産性耐病害虫が求められるため、現在はアラビカ種とカネフォラ種の2種類が栽培の主流になっています。
全体の70%以上が味の良いアラビカ種dが生産されています。 |
アラビカ種 (コフィア・アラビカ)
アラビカ種の中にはブルボンとティピカの種があります。
普通に飲まれている珈琲はアラビカ種が大部分です。 |
カネフォラ種(コフィア・カネフォラ)ロブスター種
よく知られているのはロブスター種で病害虫に強く栽培が用意です。
アラビカ種とは全く異なり、苦みが強く独特の香りを持ち、2倍のカフェインを含有しています。
缶コーヒーやインスタントコーヒーに主に使われています。またエスプレッソの一部に使われています。 |
リベリカ種(コフィア・リベリカ)
現在は日本では飲まれることがない幻のコーヒーです。生産している国はあるかもしれませんが、
現在日本には入ってきていません。 |
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